コクリコ坂から学生に告ぐ

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東京オリンピック開催を目前に控えた1963年の横浜。女系家族の長女である松崎海は高校二年生。父を海で亡くし、仕事を持つ母・良子をたすけて、下宿人もふくめ6人の大世帯の面倒を見ている。そんな海は、同じ高校に通う新聞部の部長・風間俊に心を寄せるのだが…(引用)



好きなジブリ映画はと聞かれれば「コクリコ坂から」と答えると思います


ジャンルとしては恋愛ものの作品ですが、劇中に出てくる高校の部室棟を撤去するという学校の方針に反対する学生を描いた作品でもあります


カルチェラタンと名付けられた文化的価値のある部室棟を守ろうとする学生のエネルギー溢れる描写は、作品と同じく60年代に全国で起こった大学の学生運動を彷彿とさせます


当時学生は規格化する大学当局やアメリカからの精神的自立の出来ない国に対し疑問を投げかけていました


60年代後半の東大では大学にバリケードを張り巡らせ、機動隊と2日間に渡る攻防を繰り広げるといった当時メディアにも多く取り上げられた局面もありました


彼ら学生の行動は正しいのか否かという事ではなく当時学生が本気で社会を変えようとしたというエネルギーが現代では見受けられなくなっているなと思う今日に、この「コクリコ坂から」はどこかその過去のエネルギーを我々に思い出させてくれる作品だなと思った次第です


主人公の声優を務めた長澤まさみが好きです